講談社文庫
2012-07-29 読了 (2回目?)
「春」よりも成長した(=歳をとった)時期の話。
前作では、無駄なことをしない、とか、完璧とかということが連想されたが、少し歳をとって他の人の鈍さが理解できたのか、丸くなったのかわからないが、やや人間らしさが出てきた印象。
しかし「すべてがFになる」の舞台である妃真加島の研究所がほぼ完成した頃に起こった事件は、やっぱり凡人には理由が分からない。また「F」でも、天才ならば人を殺さなくてもよい方法はいくらでも考えついたのではないかと思うが、おそらく一般的な社会通念とかは通用しない存在なのだろう。
Vシリーズの準主役らしき絵画泥棒が出てくるのはご愛嬌か(名前は明かされていないので実際のところは誰だか分からないが)。そもそも森博嗣の小説では名前がわかったところで、多重人格とか別名とか、いろんな可能性があるので油断はできないのだが。
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