2022-12-28

信長街道, 安部龍太郎

新潮文庫
2022-12-28 読了 (図書館)

以前読んだ、安部龍太郎「信長はなぜ葬られたのか」と同様、小説ではなく、著者による、信長の歴史の謎に対する探求の記録。実際に歴史の舞台になった地を訪れ、考えを深めていく。

個人的に新しい観点と思ったのが、信長とイエズス会との関係、ひいては西洋文明との対峙という視点。ルイス・フロイスらが有名だが、著者の言を借りれば、「宣教師は正義の天使でもサンタクロースでもない」。著者の推理によれば、信長は宣教師たち(もしくは同行の技術者)から西洋の技術(例えば造船)を得た見返りに、明(中国)へ攻め入ることを約束させられていたのではないか、という。それがそのままではないにせよ、宣教師たちはなにか要求があってわざわざ信長のもとを訪れたのだろうから、単に布教の自由を求めたというだけでなく、なんらか見返りを求められていたというのはありそうに思える。

そのような背景を考えつつ、本能寺の変など、さまざまな出来事を見直せば、かなり見え方が変わってくる。これは日本史だけ勉強していてもだめだろう。

2022-12-10

ダ・ヴィンチ・コード ヴィジュアル愛蔵版, Dan Brown (著),  越前敏弥 (訳)

角川書店
2022-12-10 読了 (図書館)

「ダ・ヴィンチ・コード」の小説だが、作中に登場する絵画や場所、地図などが掲載されているので、私のようにインターネットでどんな場所・絵かすぐに調べたくなる人には非常に良い企画。

小説は、前回読んだのが15年(以上)前のはずで、ほとんど覚えていなかった。おかげで新鮮な気持ちで読めてよかった。 記憶の中では、もっといろいろな謎が出てきたようにも思ったが、謎解きと言えるのは、作中の重要人物のジャック・ソニエールが仕掛けたものが大半で、ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」の解釈程度。「モナリザ」も出てくるが、ラングドン教授が講義で説明する程度。本作を貫く主要なテーマではある。

「天使と悪魔」の展開とやや似た部分もある。気味の悪い殺人者の存在がずっとちらついていたり、黒幕、作中での時間の短さ(今回は2~3日?)などなど。スピード感が感じられ、これはこれで非常に効果的。ただ展開がかなり強引に感じた。

現地に行ってみたいものだ。