2011-08-13 読了 (2回目?)
幕末の12の暗殺事件をとりあげた、ということだが、「逃げの小五郎」「彰義隊胸算用」などは明治後も生き残った桂小五郎(木戸孝允)や渋沢成一郎(渋沢栄一の従兄)の話で、純粋に暗殺事件ではない。また、3編に昭和14年まで生きた田中顕助が出ている。というわけでカラーはそれぞれの話で異なる。
やはり「桜田門外の変」は重厚で、読後感も他のものとは違う。作者自身、本編の中で
ただ、暗殺という行為は、史上前進的な結果を生んだことは絶無といっていいが、この変だけは例外といえる。明治維新を肯定するとすれば、それはこの桜田門外からはじまる。斬られた井伊直弼は、その最も重大な歴史的役割を、斬られたことによって果たした。と記している。
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