文春文庫
2012-08-15 読了 (2回目?)
前半は吉田松陰、後半は高杉晋作。
このような英雄的な人物というのはどのようにして生まれるのか、というか、現れるのか、という点に興味がある。歴史・人物を網羅的・系統的に見たわけではないので分からないが、少なくとも、歴史小説の題材になるような人物は、天下泰平の時代には少ないように思える。
幕末に活躍し、名が残っている人物には傑出した人が多いように思われるが、それは幕藩体制から維新という時代の激動期に活躍したから名が残ったのか、それとも、そのような人物たちが現れたから時代が変化したのか。おそらく両方の要因があるだろうが。
高杉晋作が泰平の世の中に生まれて、クーデターを起こそうとしても、維新ではなく乱や一揆で終わってしまうかもしれない。しかし、例えば、アリの社会では、ある集団のなかから「働きアリ」を取り除くと、働かないアリだけになってしまうのではなく、残りのアリの中から働きアリが現れるという(ソースが見つけられないが)。
いわゆる「生き残りバイアス」があるのでマクロな?歴史の研究はなかなか難しそうだ。
マクロな歴史の研究というと、ジャレド・ダイアモンドの「銃・病原菌・鉄 (Guns, Germs, and Steel)」が思い浮かぶ。
とりとめもなく。つれづれに。
それにしても、27歳でその生涯を終えるとは。そんな短い期間で歴史に残ることを成し遂げるということに驚く。
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