2011-09-11

関ヶ原, 司馬遼太郎

新潮文庫
2011-09-11 読了 (3回目?)

関ヶ原は「天下分け目の決戦」の代名詞だが、戦は博打ではなく、事前の「外交」作戦で九分九厘勝てる態勢をつくって初めて戦端を開くのが「戦上手」なのだろう。その意味では、司馬遼太郎の描き方のせいかもしれないが、家康は憎いばかりに戦上手だ。一挙手一投足が「政治」だったようだ。

また、忠臣蔵に代表されるように、武家社会では「君辱めらるれば臣死す」というような価値観が主流と思いがちだが、戦国時代は義でなく利で動く。おそらく江戸時代以降の(意図的な)儒教の影響か。

目立つ登場人物は他に、石田三成、島左近、黒田官兵衛など。このような本を読んでから古戦場を訪れるのも楽しいだろう。

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