2012-06-16

月は幽咽のデバイス, 森博嗣

講談社文庫
2012-06-16 読了 (3回目?)

間違えた。この前「黒猫の三角」の感想に書いた昔の印象は、こちら「月は幽咽のデバイス」の舞台である篠塚邸(「那東区」一社付近が舞台らしい)の記憶だったようだ。

Vシリーズの3作目。

ものすごい仕掛けだが、こんなのを想定するためにはやはり、森作品に頻出する、超富裕層でないとありえない。まあ、家にお手伝いとか執事がいたりとか、中流以下ではありえない設定が多いし。でも、普通の中流階級ばかりを舞台にしても、そもそも家が狭くて大勢お客が集まれないし、(トリックになり得る)密室にもなりにくいし、推理小説でお約束の、広間に全員を集めて探偵が「さて皆さん、」とやることもできないので、そこはまあ保守本流か。

0 件のコメント: