Kenneth S. Deffeyes, Hubbert's Peak: The Impending World Oil Shortage, Princeton University Press
秋山淑子 (訳)
パンローリング株式会社
図書館
2009-03-01 読了
圧倒的な情報量。これはぜひ原著も読んでみたい。
原油生産の将来についてよりも、むしろ、地球科学の入門書として良いのではないか。炭化水素の説明からはじまり、オイルウィンドウ、キャップ層、探査・掘削技術などなど、非常に興味深い。また、いかにもベテラン(老齢)教授の冗談混じりのおしゃべり、という感じの文体と、豊富な比喩で、読むのが苦にならない。それでいて注釈や参考文献、索引も載っているのは、日本語版としても良心的。(岩石の「電気抵抗」と訳している部分はおそらく「比抵抗」とすべきだろうが、用語で気になったのはその程度)
しかし、肝心の、なぜ石油の生産レートがベル型関数になるかの説明が (少なくとも私には) 見当たらなかった。
原著は何度か改訂されているようで、最新は2008年版というのが出ているようだ (この日本語版の底本は2003年版)。
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