2008-11-23

粉飾資本主義:エンロンとライブドア, 奥村宏

東洋経済新報社
図書館
2008-11-23 読了

エンロンとライブドアの事件について詳しく書いていることを期待して読んでみたが、これまでの同様な事例などを次々と細切れで挙げているだけで、何がいいたいのか分からない。マスコミ報道を批判しながら、それぞれの項目で、マスコミが良くやりがちな「断定」をしてしまっている。議論の底の浅さに加えて、用語の使いかたのおかしさも、いまいちさを醸し出している。
  • 「投資ファンド」: 村上ファンドなどがそうらしいが、普通の投資信託も投資ファンドだろう。より適切なのは「私募ファンド」では
  • 「ネット取引」: 一応「デイトレード」と区別しているようだが、言葉を定義する部分で「インターネットを使って一日のうちに何回も取引する『ネット取引』」(P. 120) と記載しているのは...
  • 勢い余って楽天まで批判しているが、「楽天の出発点は楽天市場を中心としたイーコマース事業だがヤフーには遠く及ばない。」(P. 177) ヤフーがいつからイーコマース会社?
結局は「金儲け主義」を批判したいようだ。しかし批判はしても、ではどうすればよいのか、という答えはもちろん示されない。

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