2019-06-15

力士の肖像, 塩澤実信

ベースボールマガジン社
2019-6-15 読了(図書館)

江戸時代から昭和のころまでのさまざまな「力士」を取り上げている。ここで取り上げられるのは、小説・エッセイ・錦絵・銅像など、なんらかの作品の題材になった力士とその作者。

この本自体が1995年に出版されているし、私からすると昔の力士がほとんどで(例外は、小錦と、辛うじて親方時代を知っている貴ノ花(貴乃花の父)くらい)ほとんどなじみがない。しかし、双葉山や柏戸など有名力士も多く、ぜひそういう力士の相撲の動画でも残っていたら、と思う。

面白いのは、江戸時代には、巨人や異様に身体の発達した怪童を大関や幕内欄外に「張出し」て、相撲を取らない力士として土俵入りさせ、見世物・客寄せにしていたということだ。ここで取り上げられている「大空」は身長 220 cmとも言われているらしい。

今も昔も、「横綱」になれるかどうかは、人が決めることなので、その時々のいろいろな状況によるというところが興味深い。雷電為右衛門など通算254勝10敗2分け14預かり5無勝負というとんでもない成績だが横綱にはなれなかったという。

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