講談社文庫
2012-09-17 読了 (3回目?)
前作「幻惑の死と使途」と対になる作品。「幻惑の死と使途」には奇数章しかなく、一方本作「夏のレプリカ」には偶数章しかない。時間が同時に進行しているようだが、今回も、2作を交互に章の順番通り読む、という読み方はしていないので、確かめていない。作者は「そのように読むと混乱するのは必至」のようなことを書いていた気がする。
この作品は雰囲気が独特(他にも独特な雰囲気の作品はあるが)。西之園萌絵がいつもほどには出張らないからか。とはいえ事件に十分首を突っ込んでいるのだが。また、ミステリにお約束ともいえる、最後に関係者を集めて探偵役が謎解き(の解説)をするシーンが、この作品にはないところが良い。
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