2009-11-03 購入
2010-12-04 読了 (2回目)
昨年の今頃、文庫版が出版されてすぐに購入して読んだが、改めて読んでみた。内容的には、あとがきにあるように「世界にひとつしかない『黄金の人生設計』」などのエッセンスを集めたものに、「正しさの問題」など新しい話題が加わったものだが、時間が経過し、著者がいくつか年を取ったせいか、記述に熱さはなくなっている。むしろ一歩退いたところから、日本で暮らす人生の制約事項のいくつかを、皮肉も交えて教えてくれる。
日本メーカーの作る(日本のキャリアー用の)携帯電話は、日本ローカルの機能をどんどん追加して「進化」する様を揶揄して「ガラパゴス化」している、などといわれるが、金融・保険・不動産業界など(本作品には関係ないが、放送・新聞・農業なども)、様々な理由によって国際競争を逃れ、結果的に「ガラパゴス化」が進んでいる業界は多い(まあこれらは「進化」とはいい難いので、この形容は不適切かもしれない)。
ところでこの著者は、日本に住んでいるのだろうか。この本も文庫化に際して、執筆時から情勢が変化したものは脚注で新しい情報が加えられているのでそのようにも思われるが、しかし、情報だけなら、インターネットがあればどこからでも得ることができるので、どこにいても良いのかも知れない(余談だが、radiko.jpという、日本の中でも特定地域からしかアクセスできないサービスがあるのには驚いた)。
この著者の本を読むと、いつもながら、経済的な自由を達成しなければ真の自由は得られない、という事実を思い知らせてくれる。それでなくても、昨今の亡国的な政治状況をみると、ほとほと愛想を尽かせたくなる。
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