中公文庫
2013-02-02 読了 (図書館)
「武士道」というタイトルだが、主人公はお公家さん。右近衛少将藤原朝臣高野則近。この人が、京から江戸まで密命をおびてのぼっていく。さながら東海道中膝栗毛?
この作者の長編には、よく作者自身がゆかりの土地や子孫を訪れたりしたときの話が出てくることがあるが、この作品にはそういう部分が無かったので珍しいな、と思っていたら、結構初期の作品だったようだ。
新聞に連載していたようで、だいたい同じくらいの分量の章に分かれていて、それぞれの独立性が高い。いくつかの話は非常に良い所で終わっていて、続きが気になるほどだが、潔く(?)話は終わっている。もしかしたら、筆がのってきたところで規定の分量に達し、そこで話を終わらせた、ということが無かったとは言えないのではないか。
そういえば舞台は幕末。
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