青志社
2023-06-18 読了
政府の地震調査委員会や原子力規制委員会などでも要職を務めた著者が、地震調査委員会長期評価部会長として関わった、「三陸沖から房総沖にかけての地震活動の長期評価」などの話と、そこで挙げられた津波地震を都合の悪いものとして考慮したくなかったと思われる、東電など原子力業界の(著者から見た)動きが、描かれている。
通常は表に出ない、役人らの実名も挙げられていて興味深い。やや残念なのは、「原子力ムラ」という言葉で関連業界・行政を表現していること。まあ著者の側はそちらではないので、そちらの内側の記述が相対的に少ないのはやむを得ない。