2016-10-13

天国までの百マイル, 浅田次郎

朝日文庫
2016-10-13 読了 (2回目?)

笑いあり、涙あり、のお得意人間劇。
ストーリー自体は単純明快だが、それぞれの人物の過去というか経緯というか、が話の中で徐々に明らかになっていく。
親、子、夫婦、恋人、さまざまな関係の本質をさらりと語る台詞がよかった。

2016-10-10

理由, 宮部みゆき

朝日文庫
2016-10-10 読了 (2回目)

宮部お得意の、人物の人となりなどをエピソードを交えて描かれていくので、感情移入はしやすいが、長いので本筋を見失いやすい。
読むのが2回目というせいもあるだろうが、殺人事件の動機や他人が一緒に暮らしていた理由が弱い気がする。
文章の構成というかスタイルが、ライター(?)が事件の関係者に話を聴いたというノンフィクション風なので、これも上のように感じる要因になっているだろう。

2016-09-15

風は青海を渡るのか?, 森博嗣

2016-09-15 読了
講談社タイガ

話の舞台は150年~200年(?)くらい未来の世界だが、ときどき現代の技術が出てきたりするので楽しい。
だいぶ話が佳境に入ってきた予感。

2016-09-06

赤目姫の潮解, 森博嗣

講談社文庫
2016-09-06 読了

うーん、難解だ。隙間時間に少しずつ、何日もかけて読んだので、登場人物もよくフォローできずに読んでしまった。描かれている時代もよく分からない(たぶん、少し過去と少し未来が混ざっているのではないかな?)。ストーリー(あるのか?)はもう一回読めば理解できるだろうか?

取り上げられている話題は、興味深いものが多い。地球の自転速度というか「一日」の長さ (length of day) の時間変化は実際に測られているようだ。

潮解というのは物理化学の専門用語のようだ。

2016-08-13

神様が殺してくれる, 森博嗣

幻冬舎文庫
2016-08-13 読了

珍しく(?)外国が舞台。スマートな世界観?
萩尾望都の解説が、格調高く、またよい。

2016-08-07

Sun Dancer, Fair Warnig

2016-07-27 購入

2013年に発表された Fair Warning のアルバム。例によって、出ていたのにまったく気づかなかった。おかげで新品を安く買うことができた。

アルバムカバーや、発売元の宣伝では、2ndアルバムの「Rainmaker」と対をなす、ということだが、楽曲は特にそういうコンセプトが感じられるわけではなく、再結成後の(?)特に特徴のないアルバム、と言えなくもない。

それであるから、amazon 等のレビューではなかなか辛い評価が多いように見受けられたが、そもそも、演るほうも聴くほうも、多感な10~20代はとっくに過ぎている。

ファンとしては確かに、全盛期のようなクオリティで、かつ、使い回しっぽく聞こえないメロディアスなフレーズを聴きたいものだが、しかし、15-20年前とほぼ同じメンバーで、オリジナリティの高い、ほかの誰とも違う楽曲・音を聞かせてくれているだけで、嬉しいとも思う。

そういう意味では、ぜひ、ZENO や Uli Jon Roth にも新譜をリリースしてほしいものだ。

2016-07-11

小出裕章が答える原発と放射能, 小出裕章

河出書房新社
2016-07-11 読了

2011年に出版された本をようやく読んだ。なんとなく知っていたこともあるが、放射性廃物についてよく知らなかったことが分かった。

  • 原発は、停止状態でも、使用済み核燃料は熱いままなので冷やし続けなければならない。従って、電源喪失すると危険なのは変わらない。
  • 使用済み核燃料は、再処理が行われて、プルトニウムとウランが取り出される。その残りは高レベル放射性廃物となる。それをガラス固化体にして処分する。このガラス固化体というものは、手で触れるような温度まで冷えるのに100万年かかる。

個人的には、この最終処分にかかる時間の長さを考えると、少なくとも日本国内には、その長期間にわたって変動しないような場所はないのではないかと思われ、そのために「原子力発電システム」は重大な欠陥があると認識した。

「もんじゅ」に至っては、水を使うことができないので、もし事故が起こったら何も対処できず、ただ破局を迎えるだけ、という恐ろしいことが書かれていた。

原発という開発された技術には敬意を示すが、しかしその立地は宇宙空間などに作れるならいざしらず、地球上に作る限りは変動から逃れられないわけで、「絶対安全」などとは絶対に言えない。

2016-07-08

絵でわかるプレートテクトニクス, 是永淳

講談社
2016-07-07 読了

プレートテクトニクスの教科書かと思ったらさにあらず、なぜ地球がそういう姿になっているか、また、進化の歴史について、地球科学だけの枠に留まらず、惑星科学、宇宙論、など幅広い視点から考察した面白い本。基礎的な事項なども要点を豊富な図表も援用しながら分かりやすく解説。

地球はまだまだ分かっていないことが多い。

2016-05-19

ジグβは神ですか, 森博嗣

講談社文庫
2016-05-19読了

懐かしい(?)メンバーが出てきた。
しかし何年かぶりのGシリーズだし、かつ、昔の登場人物もちらほら登場するので、少なくともGシリーズの初めのほう(とXシリーズ)の作品は読み返したいものだ。

2016-05-03

魔法の色を知っているか?, 森博嗣

講談社タイガ
2016-05-03読了

シリーズ2作目。
森博嗣は、シリーズの本はどれから読んでもよい、というようなことを、どこかで書いていたと思うが、さすがにこのシリーズは話が続いているので、1冊目から読んだほうが良いのではないか。

2016-03-21

図解・ベイズ統計「超」入門, 涌井貞美

SBクリエイティブ サイエンス・アイ新書
2016-03-21 読了

ベイズの定理がもとになっている、くらいの理解しか無かったが、これを読み進めるなかで、例えば迷惑メールフィルターへの応用など、確かに有用だと感じることができた。わかった気にさせてくれるのは非常に良い。

普通の参考書では、例えば P(A) といった記号を使うが、この本は、ベイズの定理も、式が記号でなく言葉で書かれている。数式アレルギーの人対策なのかもしれないが、見通しがやや悪くなっているのが残念と言えば残念。些細な点だが。

(2019-10-19 追記)
従来の統計学では、母集団の平均値など(母数)は、神のみぞ知る「あるきまった値」とみなすが、ベイズ統計学では、そのわからない母集団の平均値など母数を確率変数とみなす; ということについて、2回目に読んだら腑に落ちた、というか、目から鱗が落ちる感じだった。自分の知っている言葉で書くと、母数をパラメータとみて、その確率密度関数を推定する、ということらしい。これがベイジアンたる所以。

2016-03-17

人工知能は人間を越えるか, 松尾豊

角川EPUB選書
2016-03-17 読了

Deep Learningに興味を持って読んでみた。人工知能研究の様々な技術のさわりが紹介されている。これだけではあまりわかった気にはなれないが、さまざまなキーワードをたどって勉強していける。

さすがに工学の研究者と言うべきか、変に悲観も楽観もせず、地に足のついた現実的な現状認識と近い将来の展望・予測が語られる。しかしその予測は技術面だけにとどまらず、産業や社会にも及んでいる。

もっとも重要なキーワードは、特徴表現学習 representation learning
(注36)

2016-03-04

巨大地震の科学と防災, 金森博雄 (構成: 瀬川茂子, 林能成)

朝日新聞出版
2016-03-04 読了

金森博雄の研究人生が、自らの言葉で語られていて、とても面白い。まさに「地震職人」。

2016-02-06

The Astonishing, Dream Theater

2016-02-05 購入

2枚組。Dream Theater はこれだけキャリアを積んでも新たな挑戦をし、しかも結果も素晴らしいという、異次元の存在。相変わらず驚かされる。

演奏が素晴らしいのは当然として、個々の楽曲の魅力とともに全体の構成力も見事。

公式サイトではビデオゲームの RPG みたいなマップとかキャラクターとかまで作られていた(CDに付属の、歌詞などが書かれた本(?)にもあった)。ここまで来たら、音楽「バンド」ではなく、芸術ユニットというか、まさに artists か。

どうでもよいが、昔は「歌詞カード」とか呼ばれていたが、なんというのだろうか。本、冊子。

通常はプラスティックのCDケースの中に、アルバムジャケット(CDの場合はそうは言わないかも)・冊子などが入っているが、このアルバム(通常仕様と思うが)は外側が紙になっていて、同様なCDはいつも保管に気を遣う。最近は、音楽データのみをオンラインで購入する人が多いらしいが、物理媒体としてのCDにスペシャル感を出して買ってもらおうという意図か?

The Book of Souls, Iron Maiden

2016-02-05 購入

2016-01-15

彼女は一人で歩くのか?, 森博嗣

講談社タイガ(文庫)
2016-01-14 読了

最初の方から長編の予感。
SF?
やはりな設定も。