2009-02-14

「格付け」市場を読む, 岩崎博充

光文社新書 (2004-03-20発行)
図書館
2009-02-14 読了

Standard & Poor's, Moody's Investors Service, Fitch Ratings, 株式会社日本格付研究所 (JCR), 株式会社格付投資情報センター (R&I) といった、いわゆる格付会社について。

2001年の Moody's の収入区分 (P.99, 資料4-2) が紹介されている。「ストラクチャードファイナンス」が一番の収入を占めているのに驚いた。事業会社の格付けよりも、昨今のサブプライムローン問題や金融危機の根源といわれている CDO (債務担保証券), RMBS (居住者住宅担保証券) などの格付けが、この時点で主要な柱の1つになっていたようだ。こんなところからも現在の危機の根の深さが分かり、ぞっとする。

自国通貨建てソブリン格付けで特に重要なのはインフレ率らしい。
  • AAA: 0-10%
  • AA: 4-15%
  • A: 7-25%
  • BBB: 10-50%
  • BB: 25-100%
日本の国債の格付けが低いのは、今後インフレが進むことが想定されているようだ。

その他:
  • 三國事務所という、発行体から手数料を取らず、投資家への情報提供料のみで運営している格付け会社がある
  • 1975年にニューヨーク市債がデフォルトした

2009-02-09

スティグリッツ教授の経済教室, Joseph E. Stiglitz

薮下 史郎【監訳】藤井 清美【訳】
ダイヤモンド社

図書館
2009-02-08 読了

市場原理主義か、保護主義か、という議論でなく、現実的な提案。割と政府等の適切な役割を重要視しているようだ。ブッシュ政権やグリーンスパン氏、IMF等の批判。どこの国もそれぞれの都合のよいように行動するということ。