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2021-08-16

一度は行きたい日本の美城, かみゆ歴史編集部(編)

2021-08-16 読了(図書館)
学研

オールカラーで写真を見るだけでも楽しめる。旅行ガイドブック的でもある。しかしそれだけにとどまらず、コラム欄には個人的に知りたかった「破風」や「石垣」の種類などの解説が簡潔になされていてよかった。

  • 切妻破風
  • 入母屋破風
  • 千鳥破風
  • 唐破風

香川の高松城(玉藻城)や丸亀城にも、重要文化財に指定されている櫓など(丸亀城は現存天守)があるということで、今度機会があれば行ってみたい。

2021-08-15

図解城のすべて, 鈴木亨(監修), PHP研究所(編)

2021-08-15 読了(図書館)
PHP研究所

1995年発行とやや古い本だが、城の時代時代による変遷を、弥生時代の集落とかから解説。現在我々が「城」と聞いて思い浮かべる豪華な天守は戦国時代にはほとんどなく、多くは江戸時代に大名の権威を知らしめる目的などのために作られた、という。

個人的に知りたかった破風や石垣の種類についてはあまり書かれていなかったが、縄張(なわばり)、曲輪(くるわ)、本丸、などの説明が楽しい。また、堀の断面形状にも種類があるというのには驚いた(水を抜いた時の底面が平面のものだけでなく、半円形のもの(毛抜堀)や円弧が重なって角状の溝になっているもの(薬研堀)などがある)。

名城40 として、全国の城の中からおすすめの40か所の見どころが挙げられている。もちろん天守がある城ばかりでなく、一乗谷のように遺跡といったほうがよさそうなところも含まれている。

2012-06-09

アルケミスト, パウロ・コエーリョ (作), 山川紘矢, 山川亜希子 (訳)

O Alquimista, Paulo Coelho
角川文庫
2012-06-09 読了

世界的なベストセラー(らしい)。
読む時期によって感じ方が変わるのだろう。若いうちに読んだほうが、感じるところは大きいように思える。
中年リーダーにとっては、Amazon の書評にあるように「だまされたと思って一読..」と人に勧められるほど、くるものはなかった。

訳者のあとがきに、英語版を翻訳して日本語版を作った、とある。もしかしたら、オリジナルのポルトガル語からだと、違った日本語になるかもしれないな、と思う。

2011-08-29

馬上少年過ぐ, 司馬遼太郎

新潮文庫
2011-08-29 読了 (2回目?)

表題作を含む短編集。著名な人物やそうでない人物がモデルとして取り上げられている。

特に印象に残っているのが、
  • 河井継之助 (「英雄児」)
  • 伊達政宗 (「馬上少年過ぐ」)
  • 山田文庵 (作中は山田重庵;「重庵の転々」)
  • 脇坂安治 (「貂の皮」)
である。

河井継之助は、長編の「峠」でも主人公となっている(らしい)のでそのうち読みたいが、本作でも十分に存在感を示している。以前、長岡に行った時 、河井継之助の生家跡に記念館があり、時間がなくて入ることができなかったが、そのそばで当時の雰囲気を想像した。地元では慕われているだろうか?

伊達政宗は超有名人だが、父親や弟を自らの手で殺したといわれるなど、戦国時代だけあり、一筋縄ではいかない。

その分家の宇和島藩のさらに支藩の伊予吉田藩が舞台の「重庵の転々」。小説なのでどこまで本当かわからないが、素性も定かでない者が主にとりいり、立身していく様は、「国盗り物語」の斉藤道三のようだ。

播州竜野で脇坂氏が幕末まで続いたというのはこの話で知ったことだが、脇坂安治は有名な「賤ヶ岳の7本槍」の1人だそうだ。秀吉系の大名は福島正則や加藤清正など改易されているが、7本槍のなかではただ一人、脇坂家だけが大名で残ったそうだ。

それぞれ趣があり、楽しい。

2011-08-21

新選組遺聞, 子母澤寛

中公文庫
2011-08-21 読了 (2回目?)

新選組始末記につづく、子母澤寛の小説というか記録集。というのも、なるべく元記録を忠実に記録する意図からか、書簡などは純粋な漢文や返り点つき漢文、かな混じり文などのままの資料がたくさん掲載されている。また伊東甲子太郎の歌集なども掲載されている。ただそのような文を読み慣れない私のようなものはやや辛い。

逆にこの巻で特徴的なのは、全体の1/3近くを占める、八木為三郎氏の聞きとり録。氏は新選組となる浪士達に最初の宿所を提供した八木家の子供だった方。章としては「壬生屋敷」「池田屋斬込前後」の2つ。芹沢鴨の暗殺の時には、氏が寝ていた部屋に芹沢が倒れこんで最後をむかえた、そして氏も軽い切り傷を負った、とか凄まじい話が多い。一方で、厳粛な隊規の印象とは異なり、隊士達と日常的に親しく接していたなど、非常に興味深い。

それにしても新選組が活躍した期間は実質5年間くらいで、この間に「幕末」が濃縮されているが、機が熟せば5年間で一気に政体がひっくり返ってしまうということも驚きだ。

現代のどこかの政党は「平成の維新」などと格好をつけていたが、この交通・情報伝達手段の発達した現代において、一向に、何かが改善されたという感じがしないのも、すごい話だ。そろそろ「仮免」は卒業しただろうか。

2011-08-06

酔って候, 司馬遼太郎

文春文庫
2011-08-06 読了 (2回目?)

最近、幕末に再度はまり気味。これは山内容堂、島津久光、伊達宗城、鍋島閑叟の4人の大名をそれぞれ短編で描いた作品集。とはいえ伊達宗城の編「伊達の黒船」は、船に載せる蒸気機関を作った職人・嘉蔵がメイン。今から見ると日本の地方都市はかなり画一化・過疎が進んでいるが、当時はそれぞれ独自の道を模索し、トップダウンで先進的な事業に取り組んだりしていたということがわかる。

この中では肥前だけ行ったことがないが、現在ならではの、地方に活気を得るための方法はないものか、と思う。もちろん私なんぞが気にしなくても、それぞれの都市では真剣に検討されているだろうが。

これら(といってもこの中では伊達宗城、鍋島閑叟だが)開明的な大名にならって、外に目を向けたり、科学技術に投資する機運がもっともっと高まればよいが。

2011-07-30

竜馬がゆく, 司馬遼太郎

文春文庫 (1) - (8)
2011-07-30 読了 (3回目?)

何度読んでも引き込まれる。独創的というのはこういうことを言うのだという見本。道を切り開いた人は本当に素晴らしい。

世に生を得るは、事をなすにあり
という言葉が何度か出てくる。これが本当に竜馬の言葉かどうかはわからないが、この小説全体を貫くテーマとなっている気がする。

坂本竜馬は何度もNHKの大河ドラマなどに取り上げられていて、そのたびに高知では観光客を呼び込もうとするようだが、彼の活躍の舞台は江戸、京、兵庫(神戸)、長崎など、ほとんど県外だ。

おりょうと竜馬が訪れたという塩浸温泉は、司馬氏が訪れたときには地元の人も知らないような場所だったようだが、「竜馬ブーム」のおかげでいまや立派な温泉施設ができているようだ。

2011-01-30

日本百名山, 深田久弥

新潮文庫
2011-01-30 読了

寝る前とか風呂の中とか、細切れ時間を利用して、少なくとも1年以上かけてようやく読み終えた。知らない山がかなりあった。さすがに3000メートル級の山にはおいそれとは近づけないが、山の自然や景観には憧れる。

1つの山につき4ページで、山の歴史、名前の由来、著者が登った時の思い出、などが綴られる。自然を愛する登山家らしく、何度も、「混雑を避けて春先に登った」とか、「バスや土産物のない山」とか、の記述が見られる。軟弱登山愛好家としても、もちろん混雑していなくて、自然に近い姿の方が嬉しいが、道路などの整備によって明らかに山に近づきやすくなっており、その恩恵を受けているので、どうしようもない。

山に限らないが、例えば山の上に大きな旅館の廃墟が残っていたり、出店が規制されている観光地のど真ん中で既得権益にあぐらをかいて、醜い建物や平凡な食事で商売を続ける店など、おそらく数10年前にピークを迎えてそのまま衰退の道を進んでいるのだろうが、日本の縮図をみる思いがする場所も多い。

ところで、「後記」に選定基準が書かれている。
  • 品格
  • 歴史
  • 個性
付加的条件として、おおよそ1500メートル以上の高さを持つこと(例外は筑波山と開聞岳)。しかし最も重要な条件は、著者自らが登った経験のある山、という。そのせいで、いくつかの山が選からもれたそうだ。このような楽しい「後記」が待っていようとは思いもしなかった。

2010-12-16

オー・マイ・ガアッ!, 浅田次郎

集英社文庫
2010-12-16 読了

作者(?)のような人も作中に登場する、ややハチャメチャなストーリー。私自身はこれを読んでも Las Vegas に行きたくなったわけではないが、それだけハマる人がいるというのは興味深く感じる。

日本もカジノを合法化すべしという話がある。公営ギャンブル(とパチンコ)に利権があってなかなか難しいだろうが、きちんと合法化することで税収が上がる利点がある。ヤミ金融やギャンブル、性風俗など、規制することで闇に隠すのでなく、合法化して税収をあげる方が現実的ではないか。

こんなことを書いていたら、全然関係ないが、なぜか成田空港のことを思い出した。成田空港は作る際にあれだけ反対運動が激しかったが、今やなくなると困る人もかなりいるはず(千葉県知事が、羽田の再国際化に文句を言っていたはず: はじめから誘致していた人も当然いたのだろうが)。

なんにせよ外部からの投資は地元にとってありがたいはずで、総理大臣が「雇用が大事」と言っているわりには企業活動に余計な口だしばかりしているが、規制緩和して、「カタギ」を増やした方が財政にも良いのではという話。

まったく脈略がなくなってしまった。

2010-10-02

図説 スペインの歴史, 川成洋 (著), 宮本雅弘 (写真)

河出書房新社
2010-10-2 読了

将来スペインへ旅行に行くチャンスがある場合に備えて(?)、わかりやすそうな本を図書館で借りてみた。

写真や絵が多いのは良いが、記述は結構硬派。全体が短いのでざっと知るには良かった。

1975年頃まで軍事政権だったとは驚きだった。今でもそのような国は他にたくさんあるから、平和な国に住んでいることはありがたいと思うべきかもしれない。

2010-04-17

黄金の扉を開ける賢者の海外投資術, 橘玲

ダイヤモンド社
2010-04-16読了

いつもながらのスタイルの文体で、やや高度な海外投資の内容を紹介していく。いつもながらに情報量が多い。

この人の本は、投資のことを書きながら、常にライフスタイルとか人生の話になる。長期投資はイコール人生そのものくらいの期間が必要で、生き方にかかわってくると言うことだろう。

私はこの人の本にそのまま影響されているわけではないが、人生の選択肢を少しでも広く確保したいと常々思うようになったことは、あるいはこの人の一連の著作の影響かもしれない。

2009-07-01

マネーロンダリング, 橘玲

幻冬舎文庫
海外投資を楽しむ会の紹介ページ
2011-03-26 読了 (2回目)

こういう小説を金融ミステリィと呼ぶのかは知らないが、海外と日本との税制の違いや、金融機関のサービスの知識を駆使して進むストーリィに引き込まれる。

宮部みゆきの「火車」を彷彿とさせる展開や、森博嗣を連想させるクールな文体。

小説としてもたいへん楽しめるが、いつものようにオフショアバンクや非居住者、海外投資などの知識も解説されていてお得かもしれない(まあ、税制や投資関連の事柄はどんどん変更されていくので、そのままでは役に立たないかもしれないが)。

元・財務省の官僚で現・民主党の衆議院議員、玉木雄一郎氏が解説を書いているのが異色だ。

(2011-03-26 記)

2009-03-12

謎の1セント硬貨, 向井万起男

講談社
2009-03-12 読了

様々なことを疑問に思う好奇心、その疑問を解決するための行動力、そしてそれを面白く読ませる文章力がすごい。

北米の車旅行は「イイ」。

2009-01-31

国境の植民地・樺太, 三木理史

塙書房
図書館
2009-01-31 読了

「樺太」(日本統治時代のサハリン南部) の歴史。しかし「歴史」は人がつくるということが良く分かる本。政府の政策の元に民間資本が投資し、産業が生まれ人も増えていく。当時建設された鉄道の一部はいまでも使われているようだ。著者の体験談などエッセイ的な部分がところどころに入るのも読みやすさを助けている。
  • 製紙業で栄える (王子製紙, 三井資本 etc.)
  • 炭鉱
  • 朝鮮人が多い (サハリン棄民という言葉があるらしい)
  • 戦争末期はロシア参戦の最前線

2009-01-07

バルト三国をボルボで走る, 笹目二朗

エイ出版社
2009-01-07 読了

これは自費出版だろうか?
紀行文というと、その土地の風景・文化・人々の生活・それらから考えたことなどの文章を期待するが、そのようなものはほとんどなく、ひたすら日記調の記述と車の燃費・SEVというチューニングパーツ(?)の効果の話が続く。現地通貨のコインがないから駐車場や有料道路を避けるとか、どうでもよい話ばかりで、まともなルートマップもなく、泊まったホテルの名前も書いていないことが多い。
  • 本のタイトルが詐欺的。バルト三国の部分の日記は半分もない。20日超の行程中たった4日!
  • モータージャーナリスト、元自動車メーカー技術者がマイナスイオンとは...

2008-12-19

Adventure Capitalist: The Ultimate Road Trip, Jim Rogers

冒険投資家ジム・ロジャーズ世界大発見, 日経ビジネス人文庫
林康史・望月衛 訳

2008-12-?? 購入
2008-12-19 読了
2009-01-24 再度

www.jimrogers.com で写真などが見られる。本文とともに見るとおもしろい。

2008-11-22

カナダの歴史がわかる25話, 細川道久

明石書店
図書館
2008-11-22 読了

歴史を知るのは重要だということを教えてくれる本。非常に読みやすく書かれている。私のような歴史書音痴はこのくらいでないと読めない。といっても私がカナダで1年生活するなどカナダの歴史に関心が高いせいもあるが。カナダではスーパーマーケットなどで売られている製品のほとんどに英語とフランス語の両方が記載されている。そうなるまでにも当然ながら過去の経緯が影響しているということが良く分かった。

  • 1982年憲法
  • 中国人移民から人頭税をとっていた
  • 日系移民は第2次世界大戦時に British Columbia から退去させられた
  • 首都 Ottawa が Quebec と Ontario の境界にあるのは偶然ではない
  • カナダのフランス系は Quebecois だけではなく Acadians (New Brunswick の人口の 1/3) もいる

2008-11-19

中国がクシャミをしたら, 邱永漢

廣済堂出版
図書館
2008-11-19 読了

初めて邱永漢の本を読んだ。とはいえこれはホームページで毎日更新しているエッセイを集めた本。糸井重里の「ほぼ日」ではじまり、その後独立した。ページ。これほどいろいろな事業をやっているとは知らなかったが、かつこのエッセイを書き、年に何回も海外に出かけるなど、猛烈に濃密な人生を送っているのだろう。同じところを旅しても、この人と他の人では見え方が全く違うだろう。

2008-10-16

Investment Biker, Jim Rogers

「大投資家ジム・ロジャーズ世界を行く」日本経済新聞社, (訳) 林康史・林則行
図書館
2008-10-16 読了

BMWのバイクで世界を走りながら、ゆく先々で有望な投資先に資金を投じていくという、自分にはどちらもできそうにない痛快事を両方同時にやっている。

印象に残った点をつれづれに。
  • パートナー (タバサ) と一緒にまわった。
  • バイク (乗物) で国境を越えるときには、一般的に、その所有者証明が必要。でないと密輸を疑われる・関税がかかる
  • サハラ砂漠のまんなかは真の静寂
  • 「援助」しても、それが先方のためになるとは限らない
  • アメリカも、日本と似ている面がある (複雑な税制, 特定の産業の保護政策, ..)
この日本語版では一部の章が割愛されている(あとがきに書いてあった)というのが非常に残念。

www.jimrogers.com

2007-11-11

世界にひとつしかない「黄金の人生設計」, 橘玲, 海外投資を楽しむ会

2012-01-21 読了 (N回目)
講談社プラスアルファ文庫

何度読んだか分からないが、日本で人生を過ごす人にとって制約条件というか境界条件となっている、年金や社会保険の制度、多くの人にとって人生で一番と二番目に大きな支出となる不動産、生命保険、それらとともに多額の支出となる「子供」について、家計の経済的な側面についてわかりやすい説明がある。

はっきり言って何千万もする家や、毎月数万円も支払う生命保険を買う前に、800円のこの本を読んでみるべきだと思う。

オリジナルは1999年に出版されて、文庫化されたのは2003年だから、一部の情報は古くなっているかもしれないが、日本人として残念なことに、年金や社会保険制度の根幹部分は現在もそのまま当てはまる。

現在40歳以下のサラリーマンにとっては、60歳から65歳までの「空白の5年間」をどのようにすごすのかが、人生における最重要課題となってきています。(中略) 60歳から5年間、無収入になるという大きなリスクを前提に、人生を設計する必要がでてくるからです。

将来の年金があてにできないのに30年などの超長期で借金して家を買う人がいるようだが、60歳までに完済するのならまだしも、70歳になってもまだローンが残っている、とかどういうことだろうか。そういう人は多くが、株式投資などの「ギャンブル」はやらない真面目な人だろう。でも不動産を買うという行為が本質的には投資と何ら変わらない以上、借金をして家を買うことは、レバレッジをかけて株や外貨などに投資することと同じである、という主張は、冷酷だが真実だと思う。FXなどにはレバレッジ率を規制する政府も、不動産を買うことに関しては規制するどころか、税金を優遇したりしてむしろ奨励している。それでいて子供をつくるから給食費すら滞納する家庭が増えているのではないか。

それだけ住宅業界や電機業界などに気を使っているのだろうが、どれだけ自己破産しようが構わないということか。

学校で金融や経済について教えるなら、まずこのようなことを教えるべきではないか。