ラベル SF の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル SF の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2019-05-05

ペガサスの解は虚栄か?, 森博嗣

講談社タイガ
2019-05-05 読了

妙に人間くさい人工知能などが印象的。チベットで登場していたツェリン博士がインドでも登場。
今回も、シリーズ全体の流れからはやや独立した感がある。そう思って気を抜いていると、伏線が仕込まれていたのに気づかないのかもしれないが。

2019-04-13

青白く輝く月を見たか?, 森博嗣

2019-04-13 読了
講談社タイガ

深海の底が舞台。人工知能とトランスファが大活躍という感じか。

気になった一節は:
人間ならば、生きている肉体があって、ある程度の生活があるから、それを保証することで契約が成立している。法律があり、禁じられていることをすれば罰を受けるが、それは最終的には肉体の拘束だ。したがって、肉体を持たないものは、法律の制限さえないことになる。

2019-04-10

私たちは生きているのか?, 森博嗣

2019-04-10読了
講談社タイガ

このシリーズは、おおよそ150年後くらいの未来の世界を描いているが、「ウォーカロン」という、生命体(?)というかロボットというか、の存在が一つの柱になっている。今回の作品ではそれがさらに一歩進んだ存在も出てくる。どちらにしても、現在の倫理観では受け入れられないだろうと思われるが、技術としては、確かに2-3百年のうちには実現するかもしれない。

人工知能やトランスファーといった存在も出てくる。「人間とは何か」「生きている、とは何か」という問いが必然的に出てくる。

ひょっとしたら、シリーズ全体の話の流れからすると、ちょっと一休み的な巻かもしれない。そうでないかもしれない。いずれにしても上記のような「存在」や「問い」の提示が魅力的な一冊。

「有限と微小のパン」を思い出した。

2016-09-15

風は青海を渡るのか?, 森博嗣

2016-09-15 読了
講談社タイガ

話の舞台は150年~200年(?)くらい未来の世界だが、ときどき現代の技術が出てきたりするので楽しい。
だいぶ話が佳境に入ってきた予感。

2016-05-03

魔法の色を知っているか?, 森博嗣

講談社タイガ
2016-05-03読了

シリーズ2作目。
森博嗣は、シリーズの本はどれから読んでもよい、というようなことを、どこかで書いていたと思うが、さすがにこのシリーズは話が続いているので、1冊目から読んだほうが良いのではないか。

2012-08-26

ベイジン (上) (下), 真山仁

東洋経済新報社
2012-08-26 読了 (図書館)

事前情報なく図書館で見つけて読んでみた。すると、この作者お得意の(?)経済小説とはちょっと違い、日本の原子力技術者と中国の役人が中心となって世界最大の加圧水型原子炉を中国に作るという話。ちょうど北京オリンピックが開催された2008年夏に向けて、雑誌に連載されていたようだ。

様々な登場人物が、それぞれの視線・立場から、オリンピックや原発にかかわっていて、いろいろな読み方ができると思う。自分はやはり、技術者が可能な限りの力を尽くして、安全で素晴らしい発電所を作り上げるというところに惹かれる。巨大なプロジェクトなので一筋縄ではいかないところも良くできていると思う。逆に、映画監督の筋は必要性が良く分からない。

後半の発電所での事故は、福島第一原発の事故を彷彿とさせる。現実は小説よりも奇なりとはよく言ったもので、現実の福島のほうがはるかに深刻な事態を招いてしまっている。それにしても、全電源喪失やベントなど、有名になってしまったことがらを、見てきたように描いているのはすごい。奇しくも、小説内でも言及されているが、原発はどこか一つで重大事故が発生すると、世界的にアゲインストの影響が出るということだ。核分裂を制御し、そのエネルギーを取り出す技術自体はすばらしいと思うが(廃棄物の問題は残るが)、実際にそれを作るのは実験室のような他の影響のない理想空間ではなく、雨も降れば風も吹く、地震もあれば津波もある地球上で、しかもそちらを制御するのはほぼ不可能というところが、根本的な問題か。施設の規模を小さくして立地の制約を緩くするとか、太平洋どまんなかの深海底で稼働できるようにするとか、が必要か? すでに検討されているかもしれないが。

神戸・元町の中華街(南京町)も舞台の一つになっている。そこに出てくる中華料理店「小小心縁」は実名で存在するらしい。

2012-08-05

四季 冬, 森博嗣

講談社文庫
2012-08-05 読了 (2回目??)

いつ頃の時代の話かよく分からないが、かなり後のようではある。おかげでややSFチックな雰囲気がある。まあ森博嗣の作品はいろいろな機械などが出てくることも多いので、少なからずSF的でもあるが。

かなり模糊とした雰囲気。と感じるのは私だけか。

この作品だけでなく他の作品にも確か書かれていたが、人間の細胞は、古いものから新しいものにどんどん入れ替わっているので、そのようなことを突き詰めて考えれば、個人個人の identity は記号しかない、というのはそんな気がする。そうであれば、身体と人格(精神?)は原理的には分離可能ということになるのか?しかしそれが進化(変化)を続ける、というところが本質かもしれない。とするとやはり身体あってのものという気もする。


これでこのシリーズを全て読んだことになるが、以前借りて読んだ話と本当に同じなのか、そこが全く分からない、というか記憶がない。自分がなにか勘違いをしているかもしれない。

2012-05-04

モモ, ミヒャエル・エンデ (著), 大島かおり (訳)

MOMO, Michael Ende
岩波書店
2012-05-03 読了

昔、家の本棚にこの本があったような気がするが、ついぞ読まないまま、こんな歳(どんな歳?)になってしまった。今回、たまたま本を手にとる機会があり、読むことができた。

「児童文学」ということになっているようだが、こんな歳(どんな歳?)の中年でも十分に楽しむことができた。扱われているテーマ「時間」も深淵だ。ストーリーもSFとも言えるしミステリとも言えるし、はたまた社会問題も入っているようなもので、中盤の逆境や後半のスピード感などによって、ついつい次のページをめくってしまった。

自分が、残りの人生の時間を意識せざるを得ない年齢になったからこそ、興味を惹かれたのかもしれない。

もちろん小学生高学年くらい(?)以降であれば楽しめるだろう。それぞれの読み方ができるのだろうと思う。自分は若い時に読んでいないので分からないが。

こんな本があるから読書は楽しい。

2011-08-27

ヨッパ谷への降下 自選ファンタジー傑作集, 筒井康隆

新潮文庫
2011-08-27 読了 (2回目?)

本当は「エロチック街道」という短編集が欲しいのだが、現在廃盤で、出版社の都合か、困ったことに傑作集とか銘打って、短編を別の組み合わせで出版してしまっている。それしか手に入らないのでしかたなく買うわけだが。

これはポピュラー音楽に例えると、オリジナルアルバムは廃盤で手に入らないが、複数のアルバムから集めてきたベスト盤だけ生きている、という感じか。私は音楽ではオリジナル至上主義者(原理主義?)で、iPodで音楽を聴くときも必ずアルバム単位でしか聴かない。シャッフル機能など使ったことがない。なのでめったなことではベスト盤は買わない。たいていの場合、ベスト盤というのはアーティストが作りたくて作るものではなく、レコード会社が元手をかけずに甘い汁をすするために勝手に企画するもの、という認識だ。だから、ときたま、レコード会社が勝手に発売した商品を買わないよう、アーティスト側が呼び掛ける、といった騒動が起こる。

音楽業界のことはこの本には関係ないが、どの作品も、世界観がしっかりと作られているというか、虚構なのに嘘っぽさが感じられないというか、異なる世界を旅する感覚、といえば言い過ぎかもしれないが、そんな気分を味わえる気がする。

「九死虫」という、8回までは死んでも蘇る虫の話。死を複数回経験できるからこそ生と死への洞察が深い。死を1度しか経験しないのは幸せかもしれない。