2016-07-11

小出裕章が答える原発と放射能, 小出裕章

河出書房新社
2016-07-11 読了

2011年に出版された本をようやく読んだ。なんとなく知っていたこともあるが、放射性廃物についてよく知らなかったことが分かった。

  • 原発は、停止状態でも、使用済み核燃料は熱いままなので冷やし続けなければならない。従って、電源喪失すると危険なのは変わらない。
  • 使用済み核燃料は、再処理が行われて、プルトニウムとウランが取り出される。その残りは高レベル放射性廃物となる。それをガラス固化体にして処分する。このガラス固化体というものは、手で触れるような温度まで冷えるのに100万年かかる。

個人的には、この最終処分にかかる時間の長さを考えると、少なくとも日本国内には、その長期間にわたって変動しないような場所はないのではないかと思われ、そのために「原子力発電システム」は重大な欠陥があると認識した。

「もんじゅ」に至っては、水を使うことができないので、もし事故が起こったら何も対処できず、ただ破局を迎えるだけ、という恐ろしいことが書かれていた。

原発という開発された技術には敬意を示すが、しかしその立地は宇宙空間などに作れるならいざしらず、地球上に作る限りは変動から逃れられないわけで、「絶対安全」などとは絶対に言えない。

2016-07-08

絵でわかるプレートテクトニクス, 是永淳

講談社
2016-07-07 読了

プレートテクトニクスの教科書かと思ったらさにあらず、なぜ地球がそういう姿になっているか、また、進化の歴史について、地球科学だけの枠に留まらず、惑星科学、宇宙論、など幅広い視点から考察した面白い本。基礎的な事項なども要点を豊富な図表も援用しながら分かりやすく解説。

地球はまだまだ分かっていないことが多い。

2016-05-19

ジグβは神ですか, 森博嗣

講談社文庫
2016-05-19読了

懐かしい(?)メンバーが出てきた。
しかし何年かぶりのGシリーズだし、かつ、昔の登場人物もちらほら登場するので、少なくともGシリーズの初めのほう(とXシリーズ)の作品は読み返したいものだ。

2016-05-03

魔法の色を知っているか?, 森博嗣

講談社タイガ
2016-05-03読了

シリーズ2作目。
森博嗣は、シリーズの本はどれから読んでもよい、というようなことを、どこかで書いていたと思うが、さすがにこのシリーズは話が続いているので、1冊目から読んだほうが良いのではないか。

2016-03-21

図解・ベイズ統計「超」入門, 涌井貞美

SBクリエイティブ サイエンス・アイ新書
2016-03-21 読了

ベイズの定理がもとになっている、くらいの理解しか無かったが、これを読み進めるなかで、例えば迷惑メールフィルターへの応用など、確かに有用だと感じることができた。わかった気にさせてくれるのは非常に良い。

普通の参考書では、例えば P(A) といった記号を使うが、この本は、ベイズの定理も、式が記号でなく言葉で書かれている。数式アレルギーの人対策なのかもしれないが、見通しがやや悪くなっているのが残念と言えば残念。些細な点だが。

(2019-10-19 追記)
従来の統計学では、母集団の平均値など(母数)は、神のみぞ知る「あるきまった値」とみなすが、ベイズ統計学では、そのわからない母集団の平均値など母数を確率変数とみなす; ということについて、2回目に読んだら腑に落ちた、というか、目から鱗が落ちる感じだった。自分の知っている言葉で書くと、母数をパラメータとみて、その確率密度関数を推定する、ということらしい。これがベイジアンたる所以。

2016-03-17

人工知能は人間を越えるか, 松尾豊

角川EPUB選書
2016-03-17 読了

Deep Learningに興味を持って読んでみた。人工知能研究の様々な技術のさわりが紹介されている。これだけではあまりわかった気にはなれないが、さまざまなキーワードをたどって勉強していける。

さすがに工学の研究者と言うべきか、変に悲観も楽観もせず、地に足のついた現実的な現状認識と近い将来の展望・予測が語られる。しかしその予測は技術面だけにとどまらず、産業や社会にも及んでいる。

もっとも重要なキーワードは、特徴表現学習 representation learning
(注36)

2016-03-04

巨大地震の科学と防災, 金森博雄 (構成: 瀬川茂子, 林能成)

朝日新聞出版
2016-03-04 読了

金森博雄の研究人生が、自らの言葉で語られていて、とても面白い。まさに「地震職人」。